2008年01月03日
世界最古の摩天楼
この「サナア」という町は2500年以上もの歴史があり、現存する町としては世界最古といわれ、旧市街は世界遺産にも指定されている。
海抜2300mの高地にあるため、日差しは強くても空気は乾燥していてカラっと爽やか過ごしやすい。
旧市街の家々は同系のデザインで統一されていて、石と日干しレンガで造られた家々の窓は白い漆喰にステンドグラスのような飾りが付けられていて、まるでお菓子の家のよう、、その雰囲気はそのまま映画に使えそうなほどメルヘンチックだ。
イエメンの男達は特徴的で、まずこれまでのイスラム諸国に比べ、寡黙でシャイな印象を受ける。頭にはターバンのような布をグルっと巻き、腰には映画アラジンに出てきそうな「ジャンビーヤ」という短剣をさしている。
この国ではこのジャンビーヤこそが誇り高き戦士の象徴とされており、同時に勇気ある一人前の「男」の証しでもある。由緒正しい家柄に代々伝わるようなものともなれば、100年以上の年代物もあり、日本円にして数千万円という代物も珍しくないそうだ。
そのジャンビーアを腰にさし、意気揚々と町を闊歩するイエメン男達の姿に、同じ男として何処かハートをくすぐられる思いがしたのだった、、、
うってかわって女性はというと、イスラム圏の中でも宗教色が強い国ゆえ、黒い布を頭からスッポリ覆い、ほぼ全身を隠している。この姿は慣れないとちょっと不気味なのだが、慣れてしまえば何てことはない。。。
他には、イエメン人にはたしなみとして『カート』という葉っぱを噛む習慣がある。これはパッと見普通の葉っぱなのだが、生で噛み下すと出てくるエキスに軽い興奮作用を起こす成分が含まれているそうだ。
イエメン人はこのカートが大好きで、それは午前中のカートマーケットの賑わいや午後の街中を歩いている男の人の頬を見れば一目瞭然。まるで『こぶとり爺さん』のようにほっぺを膨らました人をいたるところで見かけることができた。
カートはイエメンの社交とくつろぎの場には欠かせない道具だそうで、「カートなしでは何事も進まない」とまで言われており、縁談の取り結びや土地の売買、果ては重要な政治決定もなされると言われてるほどらしい。。。
これもかつては男性だけのものだったのが、最近では女性でも噛む人が出てくるようになったそうだ。
(写真左)は『カート場』といわれるカートを噛んでお喋りする目的の為に存在する喫茶店のような空間。各々が思い思いに仕入れてきたカートをここでお茶などと一緒に味わうのがイエメン男の日課になっている。カートを噛み始めるのは基本的に午後からとのこと。
(写真)たまたま出くわした結婚パレードの様子。
イエメンではサナア以外の町へ行くには、いちいちパーミッション(許可書)が必要なエリアが多いので、うちらは特に動き回ることはせず、サナアでの日常をじっくり味わうような形にしました。。。