January 10, 2008
エチオピアのバス
エチオピアでの移動は、基本的にバス移動がメインとなるのだが、それはそれは壮絶なモノだった・・。
今思い出しただけでも気分が悪くなってくる程だ、、、
ということで、今回はそのワケを一つずつお伝えしていこうと思います。
まずはバスの車体から、、、
エチオピアのバスは、殆どが一体いつ作られたかさえ判別出来ない程のボロに加え、シートの幅が「コレ完全に設計ミスだろ???」ってぐらいの狭さだった。
三人掛けのベンチシートに三人座っちゃうと端の人の尻は半分しか乗らないし、二人掛けのシートなら”ギュ〜ギュ〜”に密着して座って、なんとか座れてるのかな、、っていうレベル。
これは決して大柄の人の話じゃなくて、小柄で痩せてるエチオピア人が詰めて座ってもこんな状態なのだ・・。
もちろんリクラインニグなんてものもなく、座面はクッションがつぶれて硬いうえに、背もたれもほぼ垂直ときてる。
しかし、それより何よりエチオピアのバスは、車内がどんなに暑くたって窓を開けられないというのがツライ、、、
これは別に窓が壊れて開かないわけでも、元から開かない設計になってるというわけでもない、、、
開く窓はちゃんとついてるのに、単純にそれを開けてはならないのだ、、、
ナゼかというと、、、
「悪霊が入るから・・・・」
これは笑い話じゃなくて、ホントにホントの話。。。
それでも、子供や若い子なんかは暑さに耐え切れなくなって時々開けちゃうのだが、すぐさま後ろから年配者の手が伸び”ピシャッ”と閉められた後「バカモン!!」と一喝させられてしまうのだ。
噂には聞いていたけど、正直このご時世に本気でそんな事を信じてるワケ無いだろと、半分冗談ぐらいにしか思ってなかった。
だがしかし、実際のエチオピアでは確かにいまだ信じられている迷信なのだった。
道路の舗装もしごく当然のようにされてなく、走行中は終始、、、
”ガッタンッ×ボッコンッ×ガッタン×ボッコンッ”
「おりャーコレでもかっ、、」ってぐらい、それはそれは縦横斜めに揺れる揺れる、、、
さてここで問題です、窓を閉めきった汗と油の臭いが充満したクソ暑い車内で、こんな状態がしばらく続くと人は一体どうなっちゃうでしょう・・!?
そうです、車酔いです・・・・。
加えて地元の人は日頃からあまり車に乗り慣れてないとみえ、バスが出発して2〜3時間も経てば、ざっと半分ぐらい人が気持ち悪そ〜な表情を浮かべつつ頭をうなだれ始めます。
そこまでくると後は時間の問題で、次第に何処からともなく「ゲェ〜、、ゲェ〜、、、、」という声がこだましてきて、と同時に車内にはあの「かほり」が立ちこめてくるのです。。。
だが、それでも窓を開けないあたりがさすがエチオピア人。。。
一度、「足元がやけにヌルつくな〜、、、」と思っていたら、後ろで吐いた人のゲロが流れ出し、足元に置いといたデイパックに”べっちょり”ついてたなんて事もあった、、、
その時は「えェ〜イ、もうどうにでもなってしまえー!」って感じでさほど気にはならなかったが、今思えば、あまりの苛酷さで軽く思考回路が壊れてたんだと思う。。。
想像してみて下さい、、、
もうろうとする暑さのなか”ガッタガタ”に揺れる”ボロッボロ”のバスで”ギュ〜ギュ〜”の”ゲェ〜ゲェ〜”なのに窓も開けられないという状況を、、、
きっと、想像だけで十分なツラさがお分かり戴けたことでしょう。。。
しかし、エチオピアのバスの苛酷さはこれだけにとどまりません。。。
お次は出発時間と席の確保、、、
エチオピアのバスは出発が早い!っていうか殆ど朝しかないっ!!
よほど近い場合以外は1日1本、田舎だと1週間にたった2本しかない、なんてトコもあった。
たいがい朝の5時とか6時にターミナルから出発するんだけど、どうしても確実に乗りたければまだ星が見えるうちからターミナルの外でスタンバってなきゃならない。
けどそんなに早くても、ゲートの前にはかなりの人数の地元民がすでに集結しているのだ。
暗闇の中で見る黒人の顔ってのは、白い目と歯だけがギョロっと光り、たまにそれが同時にこちらへ向いてたりするからけっこう恐い。。。
ゲートオープンの時間になると、それがスタートの合図となり、みんな一斉に全力でダ〜ッシュ!!
目指すは自分の目的地行きバスだ!!!
早い話、エチオピアのバスってのは早い者順が基本のようで、遅い者には外国人だろうと年寄りであろうと座る席はないのだった。
一度だけ事前に予約しようと試みたこともあったが、結局ドライバーから直接チケットを買わなければならない為タイミングが合うはずもなく、それも儚く失敗に終わってしまった。
当然ながら、大きいターミナルには同じようなバスが何十台も停まっている。 自分の乗りたいバスが何処に停まってるかなんて事うちらにはサッパリだし、ただでさえ黒人は足が速いのに対し、うちらは20kg以上のバックパックを背負っているというハンデまであるからもう大変だ。。。
さらに、運よくこの席取り合戦に勝ったとしても、次には荷物代の交渉という面倒な仕事が控えている。
エチオピアのバスは、普通ならついてる荷物を入れるスペースなんてものは皆無で、うちらのような大きいバックパックを持ってる人は、別料金を払って屋根の上に積んでもらわないとならないのだ。
まだ暗いうちから並び、やっとの思いで確保したバスの席。何が何でもそのバスに乗りたいと思うのは誰だって同じだろう、、、
その弱みにつけこんでくる性悪なドライバーもたまにいたりして、交渉は思いのほか難航するときがある。
一度、バックパック一つに対し、シートの倍近い額を請求されたことがあったので、”高すぎる!!”と抗議したところ”だったら乗らなくて良い!!!”とあっさり返されてしまった事がある。
その時はこっちも負けじと「そんなに払えるか!!」と時間ギリギリまで粘ったが、最終的に本気で置いてかれそうになったので泣く泣く払ったうえに、荷物は自分で屋根に上げさせられた、という仕打ちを食らったことがある、、、
しかも、荷物には決まった額が定められているわけじゃないようで、人によって値段が違ってたり、中には払わないで済んじゃってる人もいたりするから確かな所はよく分からない。
こんなふざけたバス、、、とてもじゃないけど乗る気しないのがマトモな人の神経だろう。。。
だからといって「何でこんな国来ちゃったんだ???」と後悔したところでもうあとの祭り、、、
すでに交通手段に選択の余地なんてものはない。。。
中途半端に進んでしまったが為に、同じ思いして戻る事を考えると「先に進む」という選択肢しか残されてないうちらだったのだ、、、
ここは現代の常識なんてモンは一切役に立たないエチオピア、、、
Ohhh!!、、、アンビリバボ〜エチオピア!!!





