2008年06月13日

アマゾンという宝

 ペルーの首都リマから飛行機に乗り「イキトス」というアマゾン川にほど近い町へとやってきた。わざわざ飛行機を使ってまでココに来た理由はもちろん、、、

 


 

 “ アマゾンのジャングル!!! ”

 

 


 アマゾン川というと、どうしてもブラジルのほうが有名な感じがするけど、実はペルーも国土の半分はアマゾンの熱帯雨林が占めているのだ。しかも、アマゾン川の源流はペルーのアンデス山脈にあるらしい。。。

 ブラジルでは予想外に物価が高すぎてアマゾンまでは足をのばすことが出来なかったが、その代わりここペルーでは絶対に行こうと決めていた。

 イキトスの空港を降りた途端に、ジットリ肌にまとわりつくような湿気を帯びた空気と、けたたましいエンジン音を撒き散らすバイクリクシャーの喧騒が襲ってきた、、、、

 ペルー イキトス  ペルー イキトス アマゾン

 こんなに大量のバイクリクシャーを見たのは南米に入ってから初めて、、その喧騒はまるでアジアのようでもあり不思議と懐かしさを覚えた。(写真上左) 町の印象としては、船か飛行機でしか行けないほどジャングルの奥地にあるというわりには思いのほか都市に感じた、、、(写真上右)

 どうやら19世紀初頭に起きた天然ゴムブームが小さな村からだったこの町に富をもたらしたようで、別名「陸路では行けない世界最大の町」とも言われている。

 イキトスの町自体にはこれといった見所があるわけじゃないけど、市場では色んなものが売られているのでアマゾンに暮らす人々の食生活を覗くことが出来た。

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 (写真左)ベレン地区の市場にて。この辺りではカメを食べる習慣があるらしいのだが、それにしてもこのデカさはエグイ・・・。
(写真右)他にもアマゾン川で採れたピラニアや巨大なナマズなど、様々な魚が軒先に並んでいた。


 アマゾンへのはやる気持ちを抑え、まずは町にいくつかあるツアーエージェントを回り、その中で一番フィーリングが合ったトコで3泊4日のジャングルツアーを組んだ。

 その翌日、エージェントが所有するロッジまでリクシャーとバスとボートを乗り継ぎ、百数十キロの道のりを半日以上かけて向かった。ジャングルの奥に入れば入るほど次第に川幅が狭くなり、日本じゃ見たこともないようなキテレツな動植物達が周囲を取り囲む。

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 アマゾン滞在中は、そのロッジを拠点に付近のジャングルを歩いて探索したり、川で釣りをしたり、先住民の住む村を訪れたりして過ごした。ガイドについた「ニルトン(写真下左)」は、さすがアマゾン育ちというだけあって自然に関しての知識が半端じゃない・・・。


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 一緒にジャングルを歩いてると、「これはお腹が痛いときに煎じて飲むと良い」とか、「これは切り傷に塗ると良い」とか、「喉が渇いたらこの木を切れば水が飲める(写真上右)」とか、次から次へと生きた知恵が出てくるのだ。

 それにしても病気に効く野生の植物がこれだけ多いとは思わなかった。アマゾンのジャングルは生き物の宝庫であると同時にまた薬の宝庫でもあった、、、


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 ガイドは朽ちた木の中からイモ虫をホジクリ出し、おもむろに口へパクッ・・・。それを見ていたゆりが勇敢にもチャレンジした!!このイモ虫はアマゾンでは重要な蛋白源で栄養も豊富だそう・・・(でも俺にはムリ。。。)


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 ロッジで飼っていた二匹のサル「ドクトル(写真左)」と「カプチーノ(写真右)」は、とても人懐っこくてメチャクチャ可愛い。。。どちらもジャングルで拾われたそうだが、サルと遊ぶのがこんなに楽しいとは思ってもなかった・・・。あぁ連れて還りたい。。。


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(写真左)ロッジに猛毒のタランチュラが出現!!
(写真右)日が暮れてからはワニ探しにも出掛けた。夜の川を3時間も徘徊してようやく見つけたのは30cmほどの赤ちゃんワニ一匹、、、成長すると3mぐらいになるらしいから、そんなの逆に見つからなくて良かった。。。


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 俄然ピラニヤ釣るつもりで張り切ったけど、実際釣れたのはこんなちっちゃいの。。。それでもちゃんとこの日の晩の食卓を飾った。骨が多かったけどなかなか美味☆


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 先住民が暮らすいくつかの村にも訪れた。同じペルーでも海沿いのエリアとアンデス山脈と内陸のアマゾンでは、気候が違うために生活スタイルも全く異なる。可愛らしいピンクの高床式の家は病院(写真上左下)。村には簡素だがDISCOまであるのには笑えた。。。(写真上右下)


 ここアマゾンのジャングルでは、「世界で最も豊かな生態系をもつ」といわれてる通り、本当に数え切れないほどの多種多様な生き物達が完璧な相互扶助のサイクルの中でバランスをとって共存してる姿を、ありありと感じ取ることが出来た。


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 違法伐採による森林破壊や温暖化の問題などでもよく取り沙汰されるアマゾンだけど、実際どの程度破壊されてしまったのか内心気にはなっていた。けど、うちらが訪れたエリアに関してだけ言えば、素人目にだけどその兆候は殆ど感じとれなかったのでひとまずは安心した、、、

 しかし、ブラジル側などの他のエリアでは大規模な森林破壊が進んでいるのは紛れもない事実だし、地球規模のこの問題には依然気が抜けないのは確かだろう。

 自分たちが普段当たり前のように吸ってる酸素だって、もとをただせば1/4はここアマゾンの熱帯雨林おかげ。いうなれば僕らの命の1/4はこの森によって生かされているのだ。

 にも関わらず、この森林を破壊してるのは日本も含めた先進国基準の経済システムのせいだったり、後先考えないで目先の豊かさだけを追い求めてるせいだったり。。。(悲)

 一説には地球上の森林はこのままいくと、あと100年しかもたないとまで言われている。人生そんなに生きるワケじゃないから自分さえ良ければそれで良いのか・・?でも将来の子供達には一体どんな顔して説明するつもりなのか・・?

 今の自分に出来るコトといえば、「マイ箸」や「エコバッグ」とかぐらいしか思いつかないけど、個人レベルで出来る範囲のコトから実際の行動に移していくのが最も現実的な策とともに、これからの環境を守るうえで最も効果的な鍵になるとも信じている。

 と同時に、そんな身勝手な僕らを文句の一つも言わずひたむきに支え続けてくれている木々達に、少なからず「感謝」の気持ちぐらいは日々忘れずに持ち続けていたいとも思う・・・。

 アマゾンの自然は人類にとって、というよりこの星に住むものにとって、紛れも無い「宝」なんだということを改めて感じさせてくれた体験となりました。。。


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 ペルー イキトス アマゾン ペルー イキトス 地元の料理「セビッチェ」

 (写真上左)夜明け直後の朝靄に包まれる幻想的なアマゾンの風景。
 (写真上右)雨上がりの上空に、突如二重に重なった珍しい虹が出現した。
 (写真下左)イキトスの町のすぐ裏手には、見渡す限り続く広大なジャングルが広がる。
 (写真下右)この地方名物の「セビッチェ」という生魚を使った料理。コレに当たる旅行者は多い・・・。

 



sekaihokkori at 23:38│Comments(0)TrackBack(0)clip!ペルー 

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